最初は3,000万円のつもりが、気づけば3,600万円!?“予算オーバー地獄”を避けた家族の選択とは#column
この記事を読めば分かること
- 注文住宅でよくある予算オーバーの理由とは?
- なぜ家の予算はどんどん膨らんでしまうのか?
- お金をかけるべきポイントと、削ってもいいところの見分け方
- 予算内で理想の家を建てるために、最初にやっておくべき準備
はじめに
「あれ?予算って、こんなに増えてたっけ…?」
リビングのテーブルの上。白いコーヒーカップの隣に、見積書が何枚も広げられていた。夜の9時、仕事帰りのパパがため息まじりに書類を眺める。3,000万円で建てるつもりだった夢のマイホーム。でも気がつけば、見積もりは3,600万円に膨らんでいた。
横には、静かに座るママ。口には出さないけれど、不安な気持ちは伝わってくる。「これで本当に大丈夫なのかな…?」
これは、ある家族が直面したリアルな家づくりの一幕。でも、こんな悩みを抱えるのは、あなただけではありません。実は、注文住宅を建てる人の多くが、同じように“予算オーバー”で困っているのです。
この記事では、「なぜ予算がオーバーするのか」「どうすればそれを防げるのか」を、分かりやすくお伝えしていきます。家づくりを成功させたいあなたにこそ、知っておいてほしい内容です。
なぜ、注文住宅は“予算オーバー”になりやすいのか?
1. 見積書に載っていない費用がたくさんある!
家を建てる費用は、建物だけじゃありません。地盤が弱ければ補強工事が必要になるし、庭や駐車場を整える「外構工事」も別料金。これらは、最初の見積書に入っていないことがよくあります。
あるご夫婦は、地盤調査の結果、地面を補強する必要があると分かり、予想外の150万円が追加に。さらに、外構やフェンス工事に120万円。合計で270万円もオーバーしてしまいました。
これって、実はよくある話なんです。
2. ショールームに行ったら心が動く!グレードアップの罠
「せっかくのマイホームだし、キッチンはアイランド型にしようか?」 「お風呂も広くてオシャレなやつがいいよね!」
ショールームで実物を見ると、つい心が揺れます。でも、標準仕様との差額が1つで20万円、30万円。その“ちょっとしたこだわり”が重なると、気づけば数百万円も追加されてしまうんです。
冷静な判断力がないと、いつの間にかグレードアップ地獄にハマってしまいます。
3. 打ち合わせを重ねるたびに追加の要望が増えていく
「やっぱり収納をもう少し増やしたいな」 「リビングに間接照明、いいかも!」
こんな“ちょっとだけ”が打ち合わせのたびに追加されていきます。一つひとつは小さな金額でも、積み重なると10万、20万、30万…。結果、当初の予算では足りなくなってしまうのです。

予算オーバーを防ぐための「3つの考え方」
1. すべてを叶えようとしない!優先順位をつけよう
あなたの「こだわり」を100%叶えようとすると、お金がどれだけあっても足りません。でも、「これは絶対必要」「これは妥協できる」と決めておけば、無駄な出費を防げます。
例えば、
- 家事がしやすい導線 → 最優先
- 洗面台のデザイン → 標準でもOK
こんなふうに、「大事なこと」と「そうでもないこと」を分けて考えるだけで、予算はぐっと安定します。
2. 本体価格だけ見ないで!“全部込み”で考えよう
家を建てるには、本体価格だけじゃなく、
- 火災保険
- 登記費用
- 引っ越し代
- 家具や家電の購入費
なども必要です。すべてを合わせた「トータルの予算」で考えると、後で「こんなはずじゃなかった…」を防げます。
たとえば、「すべて合わせて3,000万円に収めたい」と決めておけば、建物にかけていいお金が自動的に見えてきます。
3. 他の人の意見も聞いてみる
家づくりは、一生に一度のこと。だからこそ、プロの意見や第三者の目も大切です。建築士やアドバイザーに「この設計で無駄はないか?」と聞いてみるだけで、気づかなかった落とし穴が見えてくることもあります。
冷静なアドバイスが、あなたの家づくりを守ってくれるかもしれません。
削ってはいけない部分・削っていい部分の見極め
削ってはいけないもの
- 断熱性能:冬は寒くない?夏は暑くない?ここをケチると、毎年の光熱費が上がります。
- 耐震性:地震が多い日本では、安全第一。ここは妥協しないこと。
見直しできるところ
- 壁紙やフローリングのデザイン:実は標準でも十分オシャレな素材が多いんです。
- 照明や収納の数:必要最低限にして、あとから追加するのもアリ。
まとめ:大切なのは「理想」より「現実を楽しむ」こと
注文住宅で失敗しないためには、「すべてを完璧にしようとしないこと」がコツです。
あなたと家族が、本当に大事にしたい暮らしって何ですか? それをハッキリさせてから計画を立てると、無駄な出費を減らせます。
そして、見た目や機能よりも、毎日「気持ちよく暮らせること」が一番の正解。
夢のマイホームを、現実的に、賢く、楽しくつくっていきましょう!