『来年の春に入居したい!』と思ったら、準備は1年半前から――実際に家づくりにかかる期間を逆算すると分かる、成功するための計画法 #column
この記事を読めば分かること
- 家づくりを始めるベストなタイミング
- 引っ越しまでの全体スケジュールと必要期間
- 土地探し・住宅会社選び・契約・施工の流れ
- 計画を立てるときに失敗しないためのコツ
- 余裕を持った行動がなぜ重要なのか
はじめに
「そろそろ家を建てたいな」と思ったとき、あなたはまず何を考えますか?
多くの人が最初に思い浮かべるのは、理想の間取りやデザインです。
「吹き抜けのリビングにしたい」「子ども部屋は2つ必要だよね」――そんな夢が膨らみます。
けれども、忘れてはいけない大事なポイントがあります。
それは “いつまでに家を完成させたいのか” という時間の視点です。
春の入学シーズンに合わせたい、子どもが中学に上がる前に転校したい、定年後の生活に備えて建て替えたい…。
目的によって動き出す時期は大きく変わります。
この記事では、家づくりにかかるリアルな期間を踏まえ、どのタイミングで動くべきかをわかりやすくお伝えします。
1. 家づくりは「ゴール」から逆算して考える
例:入学シーズンに新居で迎えたい場合
ある家族は「娘が小学校に入学するタイミングで引っ越したい」と考えていました。
入学式は4月。そこに間に合わせるためには、前年の夏には準備を始めておく必要があった のです。
なぜか?
家づくりには大きく分けて以下の流れがあるからです。
- 土地探し(約6か月)
- ハウスメーカー・工務店探し(約6か月)
- 設計・打ち合わせ(約3か月)
- 契約・住宅ローンの審査(約1〜2か月)
- 着工〜完成(約4〜6か月)
- 引き渡し・引っ越し(約1か月)
これらをスムーズにこなしても 1年〜1年半はかかる のです。

2. 土地探しは「想像以上に時間がかかる」
希望条件を満たす土地はすぐに見つからない
人気のエリアや駅近の土地は競争率が高く、条件がそろう場所は簡単に見つかりません。
「価格」「広さ」「日当たり」「学区」――条件をすべて満たす土地を探しているうちに、半年はあっという間に過ぎてしまいます。
仮に土地が決まっても、整備や手続きが必要
土地によっては造成工事や地盤改良が必要な場合もあります。これが加わると、さらに時間は伸びます。
3. 住宅会社選びは「相性チェック」が重要
複数社を比較して見えてくること
展示場を回ったり、完成見学会に行ったりすると、それぞれの会社の得意分野がわかります。
「デザイン重視でオシャレ」「コストパフォーマンスが高い」「工務店なら柔軟な対応が可能」など、特徴はさまざまです。
比較しているうちに半年ほど経つことも珍しくありません。
営業担当との“人間的な相性”も大切
家づくりは長期にわたるプロジェクトです。
一緒に走るパートナーとして「信頼できるか」「誠実か」も大事な判断材料になります。
4. 設計と打ち合わせは“想像以上に細かい”
決めることは山のようにある
- 間取りの確定
- 外観デザイン
- 内装の色・素材
- 水回りの設備
- 窓の位置や大きさ
家族で意見が分かれたり、カタログを見て迷ったりする時間が必ずあります。
ここに3か月以上かかるのは当たり前です。
後悔を防ぐためには余裕が必須
「もっと調べてから決めればよかった」と後悔しないためにも、打ち合わせには十分な時間を確保しましょう。
5. 施工は天候や工法に左右される
木造住宅なら着工から完成まで4〜6か月が目安です。
しかし雨が続けば基礎工事が遅れ、台風シーズンは屋根工事もストップすることがあります。
鉄骨やRC造ではさらに長くなる場合も。
つまり、天候や構造によってスケジュールは伸びることを前提に考える必要がある のです。
6. 引き渡し前の「最終チェック」が意外と大事
完成したらすぐ住める、と思いがちですが、実際には最終チェック(竣工検査)が必要です。
扉の開閉、コンセントの位置、床や壁の傷など、不具合があれば補修してもらわなければなりません。
これに2〜3週間かかる場合もあります。
7. 余裕を持つと“選択肢”が広がる
早めに動き出すと、こんなメリットがあります。
- 土地やプランの選択肢が増える
- 家族の意見をすり合わせる時間が持てる
- 設計変更や追加の要望にも柔軟に対応できる
- ローン審査や資金計画を慎重に進められる
逆に、ギリギリだと「妥協の連続」になり、後悔するケースも少なくありません。
まとめ
家づくりは思っている以上に時間がかかります。
- 土地探し:半年〜1年
- 会社選び:半年
- 設計・打ち合わせ:3か月
- 施工:4〜6か月
- 引き渡し:1か月
こうして逆算すると、引っ越したい時期の1年半前には動き出すのが理想 です。
「来春に入居したい」と考えるなら、もう今日から動き出すくらいでちょうどいいのです。
あなたの家づくりが、余裕を持って、理想を叶えるものになりますように。