収納は“多すぎても失敗する”――プロが教える“暮らしにフィットする”収納計画の秘密とは?#column

🔎この記事を読めば分かること

  • 注文住宅で収納が“多すぎる”“足りない”となる理由
  • ライフスタイル別・必要な収納量の目安
  • 使いやすく、美しく暮らすための収納のつくり方
  • 実際の動線・生活リズムに沿った収納配置のヒント
  • 間取りの工夫でストレスを減らす方法

✨はじめに

「新築なのに、なんでこんなに片づかないんだろう…?」
これは、注文住宅を建てた人の“あるある”な悩みです。

SNSで見かける「広々収納」「おしゃれなパントリー」に憧れて、たくさん収納をつくったはずなのに――気づけば物があふれ、取り出しづらく、使いこなせないスペースに。

実は、収納は“量”ではなく“質と配置”がすべて。この記事では、プロの視点で導き出した「ちょうどいい収納の考え方」と「後悔しないための間取りの工夫」を、リアルな生活シーンとともに紹介していきます。

🏠収納が多すぎたせいで後悔した話

「これも入るし、あれも入れられるし」――家を建てるとき、収納の夢はどんどんふくらみます。

ところが実際の暮らしでは、「モノを詰め込みすぎて奥のものが取り出せない」「季節用品をしまったら、それっきり忘れてた」なんてことに。

ある30代夫婦は、約3帖の大容量ウォークインクローゼットをつくりました。しかし生活が始まって数ヶ月、「結局、手前のハンガーばかり使ってる」「奥は物置き化していてホコリだらけ」――。収納が多すぎて使いこなせなかった、というわけです。

📦“収納が足りない”ときに起こる地味なストレス

逆に、収納を控えめに設計した人の中には「掃除道具がいつも出しっぱなし」「脱衣所にタオルを置くスペースがない」など、日々の小さな不便に悩まされるケースも。

とくに子どもが成長するにつれて、ランドセル・部活動の道具・衣替えグッズなど、必要なモノがどんどん増えていきます。「将来を見越した収納」が足りていないと、あとから慌ててDIYや家具購入に頼ることになりかねません。

📐あなたの家に“ちょうどいい収納量”とは?

目安は次の通りです:

家族構成推奨収納量(総合計)
夫婦二人約3〜4帖
夫婦+子1人約4.5〜5.5帖
夫婦+子2人約6〜7帖

ただし、これはあくまで**「平均的な家庭」の基準**。本当に大切なのは、「あなたの暮らし方」に合った量を見極めることです。

🧭収納づくりで失敗しないための3原則

✅1. モノの“使用頻度”で配置を決める

・毎日使うモノ:リビング、キッチン周辺
・週1回程度:納戸や廊下収納
・季節モノ・年数回:屋根裏や階段下

→この“使用頻度ゾーニング”を意識するだけで、暮らしの動線が驚くほどスムーズに。

✅2. 動線に合わせた収納の“置き場”を最初から計画

たとえば洗濯動線なら、
脱ぐ(脱衣所)→洗う(洗濯機)→干す(ランドリールーム)→しまう(ファミリークローゼット)

この一連の流れを意識して設計することで、「たたむ場所がない」「家中を行ったり来たり」というストレスが一気に減ります。

✅3. “見えない収納”と“見せる収納”を使い分ける

  • 隠す収納:生活感のある物(掃除機・洗剤・書類)
  • 見せる収納:お気に入りの食器・雑誌・観葉植物

見せる部分を意識するだけで、あなたの家が一気に“モデルルーム”のような雰囲気に。

white ceramic bottles on shelf

🔍収納スペース人気ランキングTOP5

順位スペース名人気の理由
1位ファミリークローゼット家族全員の服を一括管理できる動線が魅力
2位パントリー食品や日用品のストックで買い忘れ防止に
3位シューズクローク玄関がスッキリ!濡れた傘やベビーカーも収納可能
4位リビング収納リモコン・充電器・書類の居場所ができて快適
5位階段下収納デッドスペースを有効活用できる隠れた人気者

🧱収納が上手な家は“片付けやすさ”が違う

「収納=モノをしまう場所」と思いがちですが、**本当の目的は“片付けやすくすること”**です。

だからこそ、片付けが苦手な人ほど「どこに戻せばいいか分かる」収納設計がカギ。たとえば棚の高さを揃える、ラベリングをする、奥行きを深くしすぎない…といった工夫が、“暮らしの質”を確実に高めてくれます。

📌まとめ:収納計画は、未来の自分への贈り物

注文住宅の収納設計は、「暮らしを快適にするための土台」です。

・やみくもに増やさない
・使い方をイメージする
・今と未来のライフスタイルを想定する

これらを意識すれば、収納が“使いにくい物置”になることはありません。自分たちの暮らしにぴったりフィットした収納は、家を何倍も快適な空間にしてくれます。あなたの未来の毎日が、片付けに悩まず気持ちよく過ごせるように――“ちょうどいい”を、今こそ見つけてみましょう。